投票率は60.75%。20年ぶりの選挙戦で関心の高まりが期待されたが、政策の方向性に大きな違いがなかったことや、投票日の降雪などが影響してか、2004年の町長選(79.08%)を18.33ポイント下回った。県市長会、県町村会ともに、現職の首長としては最年少となる。任期は1月22日から4年間。
大宮陣営の結果報告会が行われた町商工会館には、支援者ら約100人が集まり、テレビでグーライトの開票速報を見守った。町選管発表の午後8時55分第1報では500票で並び、会場はどよめきと緊張感。9時半発表の最終確定票で当選が伝わると、会場は大きな拍手に沸いた。大宮氏も満面の笑みで会場入り。まり子夫人も後に続いた。
大宮氏はあいさつで「すがすがしい気持ちとともに、3,831票の重さを感じている。さまざまな課題に向き合いながら、これからのまちづくりを進めていく」と覚悟の表情を見せた。
さらに「小林さんに投票した方、投票に行かなかった4割近い方の声一つ一つを受け止めていくことが私の責務。私らしいリーダーシップで町政に取り組んでいきたい。一緒に新しい小布施町をつくっていきましょう」と力を込めた。
大宮氏は4年半勤めた町役場を昨年9月に退職。10月に出馬を表明した。事業者、農業者、移住者ら幅広い世代による後援会を組織。町内ほとんどの自治会に支部を置き、本人同行のあいさつ回りを地道に行った。さまざまな立場の人たちとのミニ集会を約170回重ね、町民の意見や要望を吸い上げた。
選挙戦では活力ある農業、手厚い子育て、高齢者にとって暮らしやすいまちづくりを政策の柱に据え、訴えてきた。
山形県生まれ、群馬県高崎市育ち。東京大在学中に日米学生会議に参加し、初めて小布施へ。市村良三元町長との交流を深めた。大学院生の時「小布施若者会議」の立ち上げに参画し、12年前に小布施町に移住。町を拠点に全国の自治体の政策づくりに従事した。
小布施では非常勤特別職の政策推進担当として、若者が集まるまちづくり、台風19号災害からの復旧・復興などに携わった。役場に入庁し総務課長、企画財政課長を歴任した。